2021年締めくくり、バッハBWV998プレリュードなどを弾いてみた

いつのまにかすっかり年の瀬になってしまいましたが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
自分は今年2021年は、バッハBWV998をサクッと夏にやっつけて、秋には小説創作、と考えていたのですが、998はそんな甘いものではなかったのでした。

バッハを一曲

とりあえずプレリュードはだいぶ弾けるようになりましたが、まだまた先は長い・・・

Johann Sebastian Bach 「Prelude, Fugue and Allegro in E-flat major, BWV 998」よりプレリュード

少しだけミスというか、音がぬけたり、ちぐはぐだったりするところもあるのですが、むしろそういうところもないと、あとで聞いたときに自分の演奏とわからない、だからいいんだ、とポジティブ思考にて失礼します。

今年は10月の引っ越し後、ギターを教わりに行き始めて、技術的な発見もすごくあったんですが、音楽の“音楽らしさ”みたいなものを学べたのがすごく大きいかな、と思う。

たとえば、自家栽培の野菜は、農薬を使わず健康的で美味しいけれど、大きかったり小さかったりいろいろ。売り物として店頭にならべて買ってもらうには、一定のサイズ感がどうしてもあったほうがいい。
それに似ているかと思います。

音の大小、テンポの急緩など、自分の感情にまかせて弾くのではなく、客観的に聞いて恥ずかしくならないよう節度を持って大人の演奏、でも、じつはちゃんと自分の心から発する音楽になっている、というバランス感覚。

すごく難しいし、言葉で説明なんかとうていできないことだけど、やっぱりレッスンとして一対一で音楽にふれあうと、落とし所がなんとなく伝わってくる。そういうことが自分にはメチャクチャ貴重な体験なんだと思います。

ジブリを一曲

で、バッハだけでなく、誰でも知っている曲も一つくらいひさびさに録音したい、クリスマスなんだし、ってチャレンジしたけど、これがまた悩んでしまった。
恥ずかしいけど、こいつです。もののけ姫。

もののけ姫

いかにも練習初日、って感じですみません。やっぱ、ちゃんとした演奏を目指すなら、出たとこ勝負の当日いきなり録音はハードル高すぎですね。
もののけ姫も、もし時間をかけて練習して一音一音の意味を大切に表現できたら、もっとはるかにいい録音になったと思う。当日録音では、その片鱗をたぐり寄せるのが、やっと。

でも、もののけ姫の出たとこ勝負には、自分なりの意味もあって・・・

この秋に引っ越してきた西所沢は「ととろの森」のあるところ。
宮崎監督の出資で整備された「トトロの森」は、このあたりにはナンバリングされてたくさんあるんだけど、第一号とされる明らかな映画のモデルは、狭山湖の東、うちから自転車で15分ほどのところにあります。


実際に行ってみると、不思議な気分になると同時に、実は木立の間から見える西武球場が、ナウシカの巨大王蟲にそっくりで、これがモデル? と思ってしまった。
ナウシカのころ、西武球場はまた露天であり、ドームになったのはずっとあとなので、ここの風景がモデルだったということはないはずですが、ぎゃくにドームの設計のほうが、王蟲を意識していたのかもしれません。

まあ、そんなこんなで、日常の中でもそこはかとなくジブリを感じるわけですが、でも、トトロだけじゃないんです。実はこのあたりは古戦場としても歴史があるらしくて、人の業の重み、みたいなものも感じてしまう。

自転車で10分くらいのところに山口城跡というのがあるんですが、かなりの勢力だったらしく、南北朝時代に鎌倉勢力に攻められたり、越後に逃れた上杉方についたり、後北条氏について豊臣秀吉の小田原征伐で敗北したり。
その1590年小田原敗北をもって廃城となり、江戸以降は、農地や民家になってしまったとのこと。今は本当に石垣の「跡」くらいしか残っていません。

興味深いのは、この山口城というのが、丘の上ではなく、丘の下にあるということ。丘に挟まれ、川が流れる低地に。このあたり(所沢から新座にかけての台地)では水が貴重で、干ばつになると深井戸も涸れてしまうほど、だから沢沿いにこそ城が作られ、力自慢のますらおたちが集ったのでしょう。

ジブリの森が点在する中、人の業を感じる。
といえば「もののけ姫」かと。
下手なのはわかってる、それでも弾いておかないわけにはいかんだろ、というわけで。

2021年、秋に引っ越してきたところは、安いけど防音仕様の部屋。この新環境をいかして本格稼働するのは、まだこれからですが、とりあえず音楽ってすばらしい、と、ますます強く感じるこのごろです。

みなさま、良い新年をお迎えください!!

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