まかない日記2022

January   2022年1月

あけましておめでとうございます。
公開した動画を、先に紹介してしまいます。

しつこくBWV998プレリュードです、すみません。
しかしこれでもまだまだミスがなくなってないし、
音楽的にも、音質的にも、ますます悩んでいたりするんですが
とりあえず、この秋に引っ越してきた西所沢の風景とともに。

この近くには「トトロの森 ○号地」と名付けられた森が点在していて、
となりのトトロ的な風情のところなのかな、と来る前は自分も思っていました。
そういう自然の豊かさや奥深さは、もちろんなくはないんだけど、
でも実際には、トトロであり、もののけ姫であり、ナウシカなのだな、と感じる。
自然とともに、戦いで血を流す人の業、自然を破壊して豊かさを求める時代の力。

一ヶ月二ヶ月と経過してだんだん理解できてきたのは、
ここは「古戦場」だった、ということ。
かつて山口家の山口城という名の知られた勢力があったそうですが
1590年の小田原の合戦に参加して敗れ、城ごと取り壊されてしまったとか。
江戸時代以降は、なにもありません。
かなり古い話で、自分にも直感ですぐに察せられるような生々しさは伝わってこなかったのだけれど
時間とともに、やっぱりじわじわと感じてくる。
かつてここには武力で知られた地方の城があり猛者たちが集っていた。
彼らは、日々、死を考えていた。
「どう死ぬか」「何のために死ぬか」「何をもって死ぬか」
自らにとって、死を考えることが、強さであり、それがあるから、今を生き、
すべてが美しく、最高の愛を持って家族と接することができる。
気高い武士だったはず。
しかし武士が負ければ、刃に裂かれた肉体は死しかない。
あの平家物語で語られる壇ノ浦の合戦も
戦が終わってみれば、いつもとかわらぬ花の咲く春。
人の血で山全体を赤く染める、ということにはならないが
しかしその記憶は、丘全体に染み入って、今も静かに響いてくる

自分なりに、今は、バッハをもって応えたいと思います。
それもまた尊い死と生の断面と思うから。
青い空が、どこまでも続いているように。
亡くなった友も、これから出会う友も、青空のもとで
つながり響き合える年になるといいな。